プラント解体における金属くずの解体処理と廃棄方法

鉄鋼材やアルミニウム、銅などの金属製の構造材や配管、ケーブルなどの金属くずは、とくにプラント解体やライン撤去の場面で多く発生し、リサイクルが可能な資源である一方、適切に処理しないと環境汚染や安全上のリスクを引き起こす可能性があります。金属くずの解体処理と廃棄方法について、プラント解体の流れに沿ってまとめました。

目次

プラント解体で発生する金属くずの基礎知識

プラントや工場の解体・設備更新に伴い発生する産業廃棄物の 20 分類の一つに位置づけられる「金属くず」は、鉄鋼・非鉄金属の切削くずや研磨くず、錆びた配管、使用済み工具などの総称です。

金属くずは鉄くずと非鉄金属くずに大別され、多くがリサイクルに回るなど高い水準で資源循環が進んでいるとされています。

ほぼすべての事業所から排出される一方、適切に管理すれば高い資源循環効果を得られる点が大きな特徴です。プラント解体ではこれらの金属くずを系統ごとに整理して把握し、後の除染や分別、撤去につなげていくことが重要です。

プラント解体におけるマニフェストと帳票の保管

プラント解体で金属くずを搬出する場合も、排出事業者は、A 票を交付日から 5 年間、B〜E 票(返送分)を受領日から 5 年間保存する義務があります。紙の場合は年度ごとにバインダーへ綴じ、湿気・汚損を避けて施錠保管。電子マニフェスト(JW NET)を採用すれば紛失リスクを低減でき、検索も容易です。万一紛失した際は他票の写しを備え、「○票紛失のため△票写し代用」と明記して保管すれば行政監査に対応できます。マニフェスト・帳票を整理しておくことで、後続の金属くずの分類や処理先の管理もしやすくなります。

プラント解体で扱う金属くずの分類

プラント解体で発生する金属くずは、「鉄系金属」と「非鉄金属」に分類されます。鉄系金属には、鉄鋼や鋳鉄が含まれ、比較的再利用が容易です。

一方、非鉄金属にはアルミニウムや銅、鉛などがあり、それぞれ異なる処理技術が必要です。また、電線や機械部品には、複数の金属やプラスチックが混合している場合もあり、これらの分別は重要なステップとなります。プラント解体ではこの分類を前提に除染を前提とした撤去や処理先の検討を行うため、次に具体的な金属くずの種類を確認していきます。

主要金属くずの具体例と回収の要点

鉄スクラップ

自家発生スクラップ

製鋼メーカーの製造工程内で発生し、その場で再利用されるほか、プラント解体時には既存ラインの撤去に伴い同様のスクラップが系統ごとに発生します。

市中スクラップ

工場・解体現場・老朽化設備などから回収され、ヘビー、プレス、シュレッダーなどの等級に分けられます。プラント解体では系統遮断を行ったうえで対象範囲ごとに市中スクラップを集約し、後述の非鉄金属スクラップとあわせて除染や分別を進めます。

非鉄金属スクラップ

プラント解体ではアルミ(サッシ・缶)、銅(電線・配管)、ステンレス(厨房機器)、真鍮(水栓金具)、貴金属(基板上のAu ・ Ag)など。

単価が高いため専門業者が素材ごとに分別・買取を行い、精錬炉で再生インゴットへと転換されます。プラント解体では封入・表示や二重袋によって汚染リスクを抑えつつ区画ごとに集約し、次に示す発生場面ごとに撤去と搬出の計画を立てます。

プラント解体で金属くずが生じやすい場面

製造プラント

プラント解体や設備更新を伴う切削・プレス・溶接といった加工ラインでは、端材や研磨粉が日常的に発生します。設備更新時には大型機械のフレームや配管も一括発生する点が特徴です。解体工程ではラインごとに系統遮断を行い、動線分離と湿式作業で金属くずの飛散を抑えながら撤去します。

付帯施設

プラント敷地内の事務棟や倉庫などの付帯施設では什器入替えやテナント改装の際、スチール棚・ラック・ボルトナット類が一気に廃棄対象になります。短期間に発生量が集中するため、事前の回収日程調整が重要です。プラント解体と同時に行う場合は、系統ごとに撤去日を分けて搬出動線を整理しておくと安全です。

研究・医療系設備

プラントに併設された研究棟や医療系設備ではMRI・CTなど大型医療機器の更新時にステンレス筐体や銅線束が大量排出されます。放射線遮蔽材を含む場合は、医療系産廃の基準に従い別途処理が必要です。こうした撤去では区画隔離や負圧養生、HEPA集じんを組み合わせ、金属くずと汚染物の動線を分けて管理します。

建屋と付帯設備の撤去

プラント建屋の解体では鉄筋、トタン、アルミサッシ、グレーチングなどの建材スクラップが最終工程で選別されます。鉄骨造の場合は鉄くずの割合が大きくなることもあります。床・土壌の表面洗浄や拭き取り検査を行いながら系統ごとに撤去を進めることで、次の「金属くずの撤去と安全対策」にスムーズにつなげられます。

プラント解体における金属くずの撤去と安全対策

プラント解体に伴う金属くずの解体作業には、専門的な機材と高度な技術が必要です。まず、解体対象となる機材や構造物を安全に分解するために、作業現場は安全基準に従って管理されます。

作業員は防護装備を着用し、金属の切断や圧縮作業を行います。特に、鋭利な金属片や重機の使用に伴う危険性があるため、事故を防ぐための十分な安全対策が講じられます。無火気切断や湿式作業、負圧養生、封入・表示、二重袋などの手順を組み合わせることで、次に行う搬出や処理先での受け入れがスムーズになります。

金属くずの処理先と搬出計画

プラント解体で発生した金属くずの処理方法には、主にリサイクル処理と埋立処分があります。鉄系金属やアルミニウムなどは、溶解処理によって新しい製品として再利用されます。

また、銅や鉛などの非鉄金属は、分別されて再利用されるか、精錬施設で再精製されます。しかし、リサイクルが難しい金属くずや汚染された金属は、管理型埋立地で処分されることもあります。搬出時にはマニフェスト・帳票で処理先を明確にし、梱包仕様や輸送経路の清掃手順を整理したうえで、次に示すリサイクル工程と埋立処分に振り分けます。

リサイクル工程

プラント解体で発生したものを含め、資源価格の高騰もあり、近年は金属くずの多くがリサイクル工程に回っているとされています。リサイクルは回収→精錬の二段階で構成され、環境負荷とコストの双方を抑制します。プラント解体ではこの二段階を意識し、現場での分別と処理先での精錬条件を早めに共有しておくと搬出計画が立てやすくなります。

金属回収

破砕・磁力・渦電流・光学選別を組み合わせ、鉄・アルミ・銅などの純度を高める工程。ここでの分別精度がインゴット品質を左右するため、最新の自動選別ラインが導入されています。

金属精錬

誘導炉や高周波炉で溶解し、不純物や酸化膜を除去。添加材で成分を調整したうえで鋳型へ流し込み、ビレットやインゴットへと再生されます。一方、付着物や性状の関係で再資源化が難しい金属くずは、次に説明する埋立処分の対象になります。

埋立処分

プラント解体で発生する金属くずのうち、溶出試験などで基準に適合したものの一部は安定型最終処分場へ、基準を超えるおそれがあるものは管理型最終処分場で処理される場合もあります。埋立地では浸出水管理・ガス抜き層を備え、周辺環境への影響を最小化しています。どの程度をリサイクルし、どの程度を埋立処分とするかによって、後述する費用の目安も変わってきます。

プラント解体における金属くずの費用目安

費目目安備考
処理手数料1 〜 40 円/kg純度・混ざり物の有無で変動
収集運搬料25,000 〜 66,000 円/台2 t〜大型車・地域差あり
マニフェスト発行約 200 円/通電子化すると登録料が別途発生
分別・選別費数千 〜 数万円/回混合廃棄物扱いになると大幅増
有価物買取−1,100 円/m³ など重量・相場に応じて相殺

プラント解体で金属くずが大量排出となる場合は年間契約で処理単価が割安になることもあるため、複数社から見積を取り条件を比較しましょう。とくに系統が入り組んだプラントや仮設距離が長い現場、ライン停止日に制約がある場合は、搬出回数や付着物の焼却の有無によって費用が大きく増減します。

付着物の焼却と留意点

プラント解体現場でも金属くず自体は燃焼できませんが、金属に付着した油分やその他の有機物を焼却する際には、有害ガスが発生する可能性があり、その処理には高度な排ガス浄化技術が必要です。

また、焼却後に残る金属残渣は、さらにリサイクルまたは埋立処分されるため、最終的な廃棄までに多段階の処理が必要です。プラント解体では焼却の要否を早めに整理し、マニフェスト・帳票や法令上の位置付けを確認しておくことが大切です。金属くずの分別や処理先、焼却の要否まで含めて相談できるサービスを比較すると、次に進む手順を決めやすくなります。

プラント解体に求められる技術はさまざま

プラント解体はただ壊すだけではありません。難処理廃棄物の適正な処理が求められる化学・電子機器製造プラントや、火気を扱わない解体方法が求められる火力発電プラント、環境問題への対応でリユースやリサイクルを求められる太陽光・風力発電プラントなど、プラント別に求められる専門性や技術があります

以下のページでは、安全に産業廃棄物の処理ができる専門性の高いプラント解体業者をプラント別にご紹介します。

プラント解体における法規制と安全管理

日本では、プラント解体で発生する金属くずの処理に関する法規制が厳しく定められています。廃棄物処理法やリサイクル関連の法律に基づき、金属くずの適正な分別や処理が義務付けられています。

また、解体や処理に従事する作業員の安全を確保するため、適切な防護措置と安全管理が重要視されています。プラント解体では負圧養生や動線分離、区画隔離などの手順を計画書とマニフェスト・帳票に落とし込み、次のまとめで整理する撤去計画のポイントにつなげていきます。

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ここではそれぞれのプラント解体に優れた技術を持つ、おすすめの解体業者をご紹介します。

化学・電子機器製造
プラントなら
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クレハ環境
クレハ環境
引用元:クレハ環境公式HP
https://b38mwau6.lp-essence.com
クレハ環境が
おすすめの理由
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天然ガス、石油などの
火力発電プラントなら
火気厳禁の現場にも対応
ベステラ
ベステラ
引用元:ベステラ公式HP
https://www.besterra.co.jp/
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引用元:SMART公式HP
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